営業という仕事において、成果を上げるために必要なスキルは何か? 『営業の魔法』は、売れない営業マンが師匠との出会いを通じて成長していくストーリー仕立てで描かれており、単なるノウハウ本ではなく、実践的な学びを得られる一冊です。
特に私は営業マンではないのですが、説明の仕方だったり、提案をする際に、スキルアップを図りたいと思って読み始めた本です。
本書は、営業の話法を具体的に解説している点が特徴的です。 また、活字よりもAudibleで聴くことで、話し方や間の取り方をリアルに体感できるため、耳で学ぶのに最適な本だと感じました。 私自身も何度も繰り返し聴き、全部はいまだにできませんが、少しずつ取り入れるようにしています。
物語の概要
物語は、売れない営業マンが、ある営業の達人と出会い、指導を受けながら成長していくというもの。 単にテクニックを学ぶのではなく、
- 話し方の工夫
- お客様との信頼関係の築き方
- 営業に対する考え方の変化
- 仕事や生活習慣の見直し
といった要素を交えながら、営業マンとしての成長が描かれています。
主人公が試行錯誤しながら成長していく姿は、まるで自分自身が営業の道を歩んでいるかのように感じられます。
営業で結果を出せずに悩んでいる方には、主人公の姿勢や変化が大いに参考になるはずです。
実践的な話法とそのポイント
本書では、以下のような、話法テクニックが紹介されています。
- 間の取り方
- 売らない営業
- 応酬話法
- イエスバット話法
- 質問話法
- 類推話法
- クロージングの心得
上記以外にも紹介されていますし、それぞれの話法について詳しく知りたい方は、ぜひ本書を読んで(または聴いて)みてください。
また、単純に主人公の成長ストーリーとしてもとても面白いです。主人公の成長を見守りながら、自分自身も成長できる点が本書の良い点だと感じています。
特にご紹介したい点:真のポジティブシンキングと真の成功
本書では「ポジティブシンキング」という言葉が出てきますが、それは単に楽観的に考えることではありません。
真のポジティブシンキングとは、明確なビジョンを持ち、それに対して確固たる意志を持ち続けること。
残念ながら、何でもかんでも肯定的に物事は進まないですし、失敗も肯定的に考えることは難しいです。しかし、失敗は成功への過程であり、そこから学び、成長し続ける姿勢こそが本当のポジティブシンキングだと思います。
本書の主人公も、最初は失敗ばかり。しかし、師匠の教えを受けながら、「なぜ売れないのか」を自分なりに考え、試行錯誤を繰り返すことで成長していきます。
そして、最終的に到達すべきは「真の成功」です。
真の成功とは? 個人の利益を超えて、社会に還元できたものだけを指す。
また、成功に関しても定義づけをされています。人それぞれの価値観はあると思いますが、本書では、社会に還元することが真の成功と定義されています。私自身は社会に還元とか大それたことはできないですが、シンプルに周りの人に、感謝され、貢献できることと定義づけて「成功」と呼んでもいいのかなと思っています。あらゆる仕事や人生においても同じことが言えるでしょう。
Audibleで聴くメリット
本書は文章だけでなく、実際の営業で使われる話し方や間の取り方を意識することが大切。 そのため、Audibleの音声で聴くと、営業のリアルな話法を体感しながら学ぶことができると感じました。
私も何度も聴き返しながら、話し方を意識して実践することで、自分のスキルが向上した実感があります。
また、話の抑揚や間の取り方を実際に耳で聴くことで、場面をイメージしやすくなります。
まとめ:話し方に悩む方にこそ読んでほしい
『営業の魔法』は、タイトルの通り営業マンを軸にされていますが、全ての人に有効な話法のノウハウ本であり、若手社員の成長ストーリーを通じて学べる実践的な一冊です。
多かれ少なかれ、仕事などをしていれば、時には心が折れそうになることもあります。 しかし、この本を読むと「自分はどう成長すればよいのか」が明確になり、仕事が楽しくなるきっかけをつかめると思います。
この本を読んで(または聴いて)、
- コミュニケーション能力を高めたい方
- 成果が伸び悩んでいる方
- 仕事のスキルを磨きたい方
にはぜひ手に取っていただきたいと思います。
なお、本書はシリーズ化されているので、続編もぜひチェックしていきたいです。
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